写真は開花時のホウセンカ(花は白色)

ツリフネソウ属ツリフネソウ科の一年草

(学名:lmpatiens balsamina L.)

インド、マ レー半島、中国南部原産

 

漢方では、ホウセンカの全草を乾燥させたものが去風、活血、消炎、鎮痛薬としてあるいは関節リウマチ、打撲症などの治療に使用されてきました。また、民間薬としては四国地方で、古くからその白色花弁の焼酎漬けがかゆみ止めとして使われるなどしています。

これらホウセンカの伝承作用を裏付ける研究については、これまで武庫川女子大学薬学部生薬学研究室の石黒京子先生により進められており、すでに多くの文献や学会発表などで報告されています。同研究室では、動物や細胞を用いた実験により、ホウセンカの抗アレルギー作用、抗かゆみ作用、あるいは関節リウマチやアトピー性皮膚炎に対する抑制効果、それらの有効成分や作用メカニズムをすでに明らかにし、現在もホウセンカ由来の医薬品開発に向けた研究が続けられています。

一方、当社でもホウセンカのもつ様々な特性に着目し、その有効性を発揮する成分物質が何なのか、あるいは他にホウセンカエキスがもつ有用な作用はないのかなどの考えをもとに、種々研究してきました。その結果、これまで文献などでは知られていなかった成分物質をホウセンカエキスから抽出単離するとともに、ホウセンカエキス及びその成分物質の様々な薬理効果を確認することができ、特許出願や文献投稿あるいは学会発表などを行ってきました。ホウセンカエキス(保湿)配合化粧品の製造承認取得は、その成果のひとつです。また、今回の製造承認取得に際し、厚生省(現厚生労働省)が新規化粧品原料に対するガイドライン(安全性試験項目)として示していた、動物による毒性試験やヒトに対する皮膚刺激性試験(ヒトパッチテスト)をはじめとする9項目の安全性試験を行っており、ホウセンカエキス配合化粧品としての安全性はすでに確立されています。 そして、現在、ホウセンカをテーマとする研究の一部を石黒京子先生の協力のもと進めており、平成13年3月、北海道で開催されました日本薬学会第121年会では共同発表しています。

 

ホウセンカエキスの研究成果
<登録特許>
「テストステロン5α-リダクターゼ阻害剤」( 特許第3276327号)
<出願特許>
「新規ジナフトフランキノン誘導体及びこれを含有する抗かゆみ剤」(特開2000-26447)
「アレルギー疾患治療剤」(特開2000-239161)
「 美白剤及びそれを有効成分として含有する皮膚外用剤」(特開2001-163759)
<投稿文献>
K.Ishiguro, H.Oku, T.Kato,“Testosterone 5α-reductase inhibitor bisnaphthoquinone derivative
  from Impatiens  balsamina L.”, Phytotherapy Res.(2000)14, 54-56.
H.Oku, T.Kato, K.Ishiguro, “Antipruritic Effect of 1,4-Naphthoquinones and Related
  Compounds”,Bio. Pharma. Bull. (2002)25(1), 137-139.
<学会発表>
「ホウセンカの抗アレルギー作用に関する研究(第14報)−1,4-ナフトキノン類の血流に及ぼす
  効果−」日本薬学会第119年会, 1999年3月(徳島)
「ホウセンカのテストステロン5α-リダクターゼ阻害作用」日本生薬学会第46回年会, 1999年9月
  (大阪)
「ホウセンカの抗アレルギー作用に関する研究(第15報)−ナフトキノン類の痒み及びアトピー性
 皮膚炎 への効果−」日本薬学会第121年会, 2001年3月(北海道)

日本薬学会第121年会(2001年3月、北海道) 発表ポスター原稿より抜粋
これまでの研究で見いだされた様々な有用性から、ホウセンカエキスは化粧品にとどまらず、将来医薬部外品あるいは医薬品の素材として期待できる天然植物成分であるといえます。今後、「グラスフィール」としてホウセンカエキスを配合する化粧品のシリーズ化を行うとともに、医薬部外品としての製品化を目指した研究開発を進め、これまでにない新しいタイプのスキンケア商品を創り出して行きたいと考えています。